秋の女王決定戦・エリザベス女王杯(G1、芝2200メートル、12日=京都)に向けて2日、東西トレセンで1週前追い切りが行われた。

前走ローズS2着の関東馬ブレイディヴェーグ(牝3、宮田)は、滞在する栗東のCウッドでラスト10秒7。馬なりで出色のタイムを計時した。決戦の舞台となる京都芝外回りでも自慢の末脚を存分に発揮しそうだ。

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衝撃的な切れだった。団野騎手(レースはルメール騎手)を背にしたブレイディヴェーグは、Cウッドで古馬3勝クラスのノワールドゥジェと併せ馬。前半は1馬身半追走し、直線で内に入ると、いっぱいに追われる僚馬を尻目に楽な手応えで併入した。6ハロン82秒5-10秒7。ハロー明けの走りやすい馬場状態を差し引いても、ラストは衝撃的だった。

団野騎手も「初めて乗りましたが、背中の雰囲気のいい馬ですね。若さを感じるしぐさで幼かったりしますが、それも伸びしろ。ポテンシャルは相当高いと思います」とその走りにぞっこんの様子だった。

栗東には先月26日に入厩。前回のローズS(2着)時と同様に、当初はカイ食いが細くなったが「前回よりなじむのは早いですね。だいぶ良くなりました。前回も追い切ってからよく食べるようになったので」と佐藤助手。2度目の栗東滞在で、環境の変化への適応もしっかりとできている。

まだキャリアは4戦ながら、そのすべてが上がり最速。直線の長い京都芝外回りが舞台なら、その末脚は他陣営にとって大いなる脅威となるだろう。【明神理浩】