2歳G1ホープフルS(芝2000メートル、28日=中山)の追い切りが21日、東西トレセンで行われた。

2戦2勝でサウジアラビアRCを制したゴンバデカーブース(牡、堀)はライアン・ムーア騎手(レースは松山騎手)を背に2頭併せ。名手に追われて先着し、良化気配を示した。

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名手にしごかれ、力強く伸びた。ゴンバデカーブースは美浦ウッドでサトノガレオン(古馬1勝クラス)を2馬身半追走。折り合って直線を向くと、ムーア騎手のアクションが徐々に高まる。残り50メートルほどで前に出ると、5ハロン65秒2-11秒5(強め)を計時。G1仕様の負荷に、しっかりと応えた。

堀師が意図を説明した。「先々週、先週の追い切りではシャープさが出ず、息も荒かったので、今日はライアンに乗ってもらって負荷をかけました。反応すべきところで反応できていないものの、じりじりと伸びていましたし、彼の印象と意見を参考にするつもりです」。7日、14日と有馬記念出走のタスティエーラに併せ馬で遅れた。相手がダービー馬なら過度な心配は不要だが、師は能力を認め、濃い内容を求めた。

鍵は距離延長だ。G1に昇格後の17年以降、勝ち馬はすべて前走が1800メートル以上。ゴンバデカーブースは400メートル延長の壁に挑む。師は「(体には)余裕を持たせていますが、中山の2000メートルを試す仕上がりにはあります」と力を込める。土つかずでG1タイトルに手が届けば、来年の飛躍が約束される。【桑原幹久】