「うー、寒い」。美浦のスタンド前にいる取材記者誰しもがそうつぶやきます。もちろん自分の口からももれます。18日朝の調教開始時間に、スタンドの気温計を見ると1度と表示されていました。マイナスの世界に入っていないことを確認するとなぜか寒さが和らぐ現象に陥りました。周りからも「昨日の方が寒かったよな。今日は暖かいよ」。と聞こえました。ただしこれは、防寒着を着た上での評価ですからね。レースではジョッキーは勝負服。絶対に寒いはずだし、実際どう感じているのか、そう思いました。

あるジョッキーは「この時季は、輪乗り(馬場入り後発走までの時間)の時はめちゃくちゃ寒いですよ。でもそれは仕方がないことですからね。勝負服の裏地が裏起毛になったりしたらいいですね(笑い)」と冗談を交えながら答えてくれました。また他のジョッキーは「寒いですが、返し馬に入ってしまうと自然と体が温まって気にならなくなりますね」。勝負ごとを前にして、寒さなどは考えていられないということでしょうか。ジョッキーは大変な職業だと思い知らされる今日このごろです。競馬場では温かい声援で少しでも寒さをまぎらわせてもらえればと思います。【舟元祐二】