土曜阪神の皐月賞トライアル、若葉S(リステッド、芝2000メートル、16日、2着まで優先出走権)に、1勝馬のキープカルム(牡、中竹)が挑む。

ここまで強敵相手に健闘してきた中竹師期待の3歳馬。厩舎の好調の波に乗り、大舞台への切符獲得を目指す。

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初のクラシック制覇へ、“期待の星”キープカルムが厩舎の流れに乗る。今年の中竹厩舎は年明けの京都金杯をコレペティトールで制して幸先のよいスタート切ると、先週までに8勝を積み重ねてきた。所属するルーキー柴田裕一郎騎手もデビュー当日の今月2日に自厩舎の馬で初勝利を挙げた。いい雰囲気が漂う。

さらに弾みをつけるべく、若葉Sに挑むのがキープカルムだ。昨秋の京都で芝2000メートルの未勝利戦を勝ち上がった素質馬。中竹師は「厩舎の一番の期待馬。何とか権利を取ってほしい」と力を込める。

2走前の京都2歳Sは、後のG1・2着シンエンペラーに0秒1差5着。4、8着馬も後に重賞馬となった高レベルレースで、差のない競馬をした実績は魅力だ。3カ月近く間隔が空いた前走は、早めに先行勢を追いかけての2着。たたいた今回は上積みが大きい。

「問題なく来ているよ。リラックスして走れるのが一番。1回使ってガスも抜けていると思う」と師。前走よりさらに動ける状態にある。厩舎の夢を背負って皐月の舞台へ。トライアルのここでは負けられない。【下村琴葉】

◆中竹厩舎の牡馬クラシック成績 02年菊花賞のシンデレラボーイが初出走(15着)。皐月賞は17年カデナ(9着)、19年ブレイキングドーン(11着)など4頭、ダービーは09年ジョーカプチーノ(18着)をはじめ3頭、菊花賞は昨年サヴォーナ(5着)など3頭を送り出した。最高着順は11年皐月賞デボネア4着(14番人気)。