落馬事故により10日に逝去したJRA藤岡康太騎手(享年35)の葬儀が15日、日本中央競馬会・日本騎手クラブ合同葬として滋賀県の栗東トレーニングセンター内で営まれた。騎手、調教師、JRA役員ら関係者約1000人が参列した。

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喪主を務めた父・藤岡健一調教師(63)は、涙ながらにあいさつを行った。多くの参列者を前に「康太はこんなにたくさんの方々に応援してもらい、大きなレースを勝たせてもらい、本当に幸せな人生だったと思います」と声を震わせた。

康太騎手が歩んだ35年間を、かみしめるように振り返った。動物が大好きで、小学5年生から乗馬苑へ。夢だった騎手になり、結婚し、昨年には息子も生まれた。「いつも笑顔を絶やさない、皆に愛されるかわいい自慢の息子でした」。目に涙を浮かべ、たくさんの思い出を言葉にした。

最後に、康太騎手を応援してくれたファンへ。「競馬は人に感動やたくさんの夢や、笑顔を与えてくれる素晴らしいスポーツです。康太が大好きだった馬。康太が大好きだった競馬。生まれ変わっても騎手になりたいと言った競馬をみんなで愛し、応援していただけるとありがたいです」と締めくくった。