月曜にブリーダーズスタリオンステーション(北海道日高町)で多くの種牡馬を拝見して、たくさんの写真も撮影させていただいた。

その中で1頭だけ、あまり近づかないように気をつけたのがリアルスティールだ。現役時にドバイターフを制しただけでなく、父としても今年のサウジCを制したフォーエバーヤングを出し、今年は種付け料が500万円(昨年300万円)にアップした中で170頭以上と交配したという。

坂本教文場長は「うるさいですよ。人にも馬にも。大変です」と目を細めた。そして、かつてブリーダーズSSにけい養されていた“レジェンド”の名を挙げた。

「ステイゴールドに似ているところがありますね」

大種牡馬サンデーサイレンスの血を引き、国内で届かなかったG1制覇を海外で果たし、種牡馬としても大物を出す。たしかに、いくつかの類似点を見いだせる。そして、ステイゴールドほど有名ではないが、リアルスティールも現役時代から激しい気性で知られた。レース前にエキサイトして、鞍を置くのに苦労したと聞いたこともある。

「それがいい方に出ていると思います。仕事(種付け)も前向きで、こちらとしては楽です」

そんな気の強さが闘志の源となり、海外遠征のようなアウェーでも結果を出すことができたのだろう。世界を渡り歩くフォーエバーヤングにも受け継がれているのかもしれない。

今年はカナルビーグル(ユニコーンS)、ヴェローチェエラ(函館記念)、フェブランシェ(スパーキングレディーC)も重賞を勝ち、特に近年ではダートでの活躍馬が増えてきた。

「この体を見て『なんでダートで走る馬が出るのかな』と言う人も多いですけどね。いろんなタイプを出してくれています」

母の良さを引き出すのは、優秀な種牡馬たる資質でもある。また大物を出す日も遠くなさそうだ。【太田尚樹】