スプリント界に楽しみなスター候補が誕生した。外枠17番からハナに立ったインビンシブルパパ(牡4、伊藤大)が、緩急自在の走りで後続を封じ、重賞初制覇を達成した。
初芝だった前走・函館SSでも4着に健闘。2度目の芝戦は、昨年2月のデビュー戦以来となる左回りでさらに持ち味を発揮した。鞍上・佐々木大輔騎手(21=菊川)は前日のエルムS(ペリエール)に続く2日連続の重賞制覇となった。
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佐々木騎手は瞬時に逃げを選択した。「(他馬の)出方を見ながらだったんですけど(ゲートが)速かったので」とインビンシブルパパを誘導。8枠17番という外枠からでも無理なくハナに立つことに成功した。
この作戦には理由がもう1つある。「ジョッキーは返し馬で思ったよりスピードがあると感じ、出して行っても引っ掛からない自信があったみたい」と伊藤大師。事実、前半3ハロンは34秒0。同じ逃げでも前走・函館SSの同32秒5と比べると相当緩い。鞍上は「うまくリラックスした中で、ペースを落とせました」と巧妙なペースで後半に向けて脚を残した。
左回りは昨年2月のデビュー戦(東京ダート1400メートル=3着)以来。これもプラスに作用した。「僕自身は右回りで乗ったことはないですが、左回りの手前の替え方、体の使い方が上手でした」。最後の直線で手前を替えるとスッとひと伸びし、2番手以下を離したことで勝負あり。その“貯金”がものをいい、最後まで先頭を譲らなかった。
今後についてはひとまず未定。「左回りがいいことを証明できて良かった。まだまだ伸びしろはあります。これでいろんな選択肢が増えました。馬優先でいろいろ考えたい」。伊藤大師はトップに立ったサマースプリントシリーズよりもさらにその先を見据える。
何はともあれ、今回の勝利で得意なカテゴリーが明確になった“無敵のお父さん”。次なるチャレンジが注目される。【明神理浩】
◆インビンシブルパパ ▽父 シャラー▽母 シュワイムサ(キャンフォードクリフス)▽牡4▽馬主 迫田三果子▽調教師 伊藤大士(美浦)▽生産国 オーストラリア▽戦績 10戦6勝▽総獲得賞金 1億2160万9000円▽馬名の由来 無敵のお父さん

