フライトライン初年度産駒の大物候補デミアン(牡、斎藤誠)が見事に初陣を飾った。ややスローの流れを中団で折り合い、直線でしっかりと伸びた。勝ち時計は1分22秒8。
最強ダート馬と称されたフライトラインの初年度産駒として世界で2頭目のデビュー。勝ち上がり第1号は日本から生まれた。
鞍上はダミアン・レーン騎手。話題になったダミアンとデミアンのコンビで先頭を駆け抜けた。
JRA公式サイトにデミアンの馬名の由来は「物語の登場人物名より」とある。同名の作品は、ドイツ生まれでスイスで暮らした作家ヘルマン・ヘッセによる長編小説。1919年に発行された。
競走馬デミアンを所有する坂口直大オーナーは、「中学生のころから、この作品が好きで」と明かす。これまでの所有馬はポールセンやオルフセン、ヤコブセンなど。いずれもデンマークの建築家やデザイナー、ブランドなどに由来する名前を付けてきた。「でもネタ切れになっちゃって。何か新しいシリーズをと考えたとき、文学作品はどうかなと思って」と笑顔で語る。
昨年の米キーンランドセプテンバーセールで170万ドルで落札された期待馬。数ある文学作品からデミアンと名付けたのは、金色に輝く馬体から。「この馬は、たてがみが金色なんです。作中に登場するデミアンも、目が青くて金髪の少年。だから、自分も覚えやすいかなと思って」とオーナーは説明する。
デミアンにダミアンが騎乗したことでも話題になった。コンビ結成の背景にオーナーの意向もあったのか尋ねたところ、「いや、先生(斎藤誠調教師)に選んでいただきました」とほほ笑んだ。【奥岡幹浩】

