夏のマイルで出番だ! 2番人気のラヴァンダ(牝5、中村)が重賞2勝目を挙げた。岩田望来騎手(26)に導かれ、中団前方から抜け出して牡馬を撃破。10カ月ぶりの白星で弾みをつけ、秋にはまたG1へ挑むことになりそうだ。
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包まれた。万事休すか? 直線412・5メートルの入り口。黒帽と黒鹿毛がライバルたちに囲まれた。「馬群が良くない馬なので…」。岩田望騎手の脳裏に、内でためらうように伸び切れなかった前走ヴィクトリアマイル(7着)がフラッシュバックした。
「外へ出せば必ず伸びてくれると信じていた」
右前方にスペースを見いだすと、左腕でステッキを振るい、ストレスフリーの進路へ導いた。さあ、今こそラヴァンダの出番だ。晩夏の日差しに輝く筋肉を弾ませ、外から牡馬たちをねじ伏せた。1分31秒1。掲示板に映し出された「レコード」の4文字が、10カ月ぶりに咲いたラベンダーに赤い彩りを添えた。騎乗停止明け4週間で重賞3勝目と好調の26歳は、視線をさらに上へ向ける。
「牝馬だし夏はこなしてくれると思っていた。ポテンシャルの高い馬。もう1つ上の舞台でも、なんとかいい勝負をしてほしい」
念願のG1制覇へ、重賞2勝目で弾みをつけた。中村師は「内枠(2枠3番)を生かして道中をロスなく運んで、最後に外へ出せた。理想的だった」と鞍上をたたえた上で「G1にははね返されてきたけど(今は)体つきにも牡馬ぐらいのボリュームがある」と愛馬の充実を認める。
これまでG1には4度挑戦して4着(24年秋華賞)が最高。今後の進路は「考えます」とした。昨年にチャレンジしたマイルCSでリベンジを狙うのか、それとも距離を延ばすのか。万雷の拍手を浴びる日を夢見て、勝負の秋に備える。【太田尚樹】
◆ラヴァンダ ▽父 シルバーステート▽母 ゴッドパイレーツ(ベーカバド)▽牝5▽馬主 森永聡▽調教師 中村直也(栗東)▽生産者 森永聡(北海道新冠町)▽戦績 21戦4勝▽総獲得賞金 2億2221万円▽主な勝ち鞍 25年アイルランドT(G2)▽馬名の由来 ラベンダー(伊)

