ソフトバンクがシーズンほぼ半分を消化し単独首位で折り返した。開幕ダッシュに失敗しながらも巻き返して「定位置」にいる。しかし、日刊スポーツ評論家の浜名千広氏(50)は不安を指摘する。野手の「二遊間」と投手陣の「7回問題」。この2点の克服こそが、リーグV奪回のカギとなると説いた。【取材・構成=浦田由紀夫】

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新型コロナウイルス感染拡大の影響でスタートした今季。開幕ダッシュに苦しんだ姿からすれば単独首位の現状は順調に見えるが、56試合の「前半戦」を総括すると、浜名氏は課題は多いと強調する。

浜名氏 開幕前から指摘した「1番打者」と「二塁手」の固定ができなかった。おろらく、今後もそこは日替わりで起用されていくことになるだろう。

今季56試合を終え、打順は54パターンもある。1番打者は27試合の栗原、10試合の周東ら、9人が務めた。二塁手も1人が完全にレギュラーを奪ったわけではない。

浜名氏 今宮が故障で離脱したのは大きい。二塁手を含めた「二遊間コンビ」が固定できない。守備のセンターラインは重要ポジションでそこがきっちり決まらないのは不安だ。ソフトバンクは選手層が厚いとよく言われるが、三塁の松田宣を含め、一塁以外のポジションは実はそんなに選手層が厚くはない。少し成績が落ちても代わりがいくらでもいるわけではない。

投手陣の課題は先発。今季、オープナーをのぞいて先発が7回以上を投げたのは8試合。内訳は石川、東浜、二保がそれぞれ2試合、和田とバンデンハークがそれぞれ1試合。現状では7回の男が必要となる。

浜名氏 先発の投球イニングが少ないのが気になる。モイネロと森がしっかり抑えているので、首脳陣としては先発が7回まで投げきってもらいたいところだろう。しかし現実はそうでないから、7回を誰かに任せたいところだが、高橋礼がきっちりはまっているわけではない。開幕当初はコンディションの影響で仕方なかったが、もうそろそろ先発陣も調子を上げてきてもらいたい。

左上から時計回りにソフトバンクの周東、川島、牧原、川瀬
左上から時計回りにソフトバンクの周東、川島、牧原、川瀬