阪神が1発攻勢で中日に快勝し、2連勝を飾った。1回、プロ7年目で初の2番に座った陽川のソロで先制。その後先発のガルシアが3点を失い逆転されたが、6回無死満塁で大山が20号満塁弾で再逆転した。

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-派手な逆転勝ちを収めたが、先発ガルシアの投球内容はいただけなかった。

梨田 どのチームも連戦続きでブルペンの台所が厳しい。阪神ベンチも岩貞に6、7回の2イニングを任せざるを得ない判断を強いられた。これもガルシアがゲームを作れなかったひずみだ。チームの士気に影響する。今後も期待ができないだろうし、来季も戦力として必要ない。

-同点の2回。ガルシアは平田に中前打で1死一塁で投手の9番柳を迎えた。再三バントの構えをする柳に四球を出し、続く大島に右前適時打でリードされた。

梨田 あそこでピッチャーの柳に四球はあり得ない。矢野監督も内心ぶち切れたはずだ。1回も陽川の本塁打で先制したのに、その裏に1番大島、2番京田をたった3球で打ちとった後の3番アルモンテに四球、ビシエド、高橋の連打で追いつかれる。もはやガルシアは計算ができない。ベンチはいいタイミングで2番手小川にスイッチした。

-今季は新型コロナウイルス感染拡大で、外国人枠は「登録5人、ベンチ入り4人」の特別ルールが採用されている。ガルシア先発の際は、中継ぎ役のガンケルがベンチを外れる。2軍ではエドワーズも9戦連続無失点できている。

梨田 ガルシアよりガンケルでリリーフのカベを分厚くしたほうがいい。エドワーズが使えるようになれば、それも視野に入れるべきだ。巨人に追いつくのは難しいが、なにか来季につながることも見据えて戦わなければいけない。その意味ではガルシアに代わる先発を作ることも必要だろう。仮に中継ぎが整備できれば再び岩貞を先発に回すことも選択肢になる。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】