首位巨人に大きく水をあけられた阪神ですが、ヤクルトに同一カード3連敗だけはするわけにはいかなかった。チームの雰囲気も重苦しいだろうし、安堵(あんど)の1勝だったのではないでしょうか。
ファームから緊急昇格してきたメンバーだった藤浪が2戦連続でリリーフにでた。8回の1イニングを無失点。このチーム状況だからできる経験ですが、どうしても制球力に課題があるので、まずはそこを克服することでしょう。
その意味では、先発秋山の投球は見本になったはずです。立ち上がりこそ不安定だったが、徐々に修正した。6回。山田哲を外角低めストレートで見逃し三振に仕留めたのは、投手は制球力は生命線であることを証明しました。
ここにきてチームが置かれた状況は厳しくなってきました。若い選手が多いだけに、自分の意識をどう持ってプレーするかでしょう。近本は初の打率3割がかかっています。大山も本塁打のタイトル争いに参戦している。
個々がレベルアップすることでチーム力が高まっていきます。レギュラー組が不在のゲームで、原口、小幡らもいいパフォーマンスを見せました。残り試合も競争が続くので、これをチャンスと思って結果を求めながらプレーしてほしいですね。
(日刊スポーツ評論家)