開幕前に下馬評の高かった阪神とヤクルト。今季初の直接対決は、これで1勝1敗となった。

山田 ピッチャーが1点を守るのは容易ではない。大竹には投手に必要とされる「緩急」「制球力」が備わっていた。ほとんど逆球がなく、坂本が構えたところに投げた。山田、村上、両外国人らの長打を防いだのは、大竹の投球が絞りにくいからだろう。左の先発が1枚加わったのは大きいし、どのチームも一巡して慣れるまで手こずるはずだ。ただ、打線は荒れ球のヤクルト尾仲を早く打ち崩したかったね。

対ヤクルトは今シーズンの行方を占うバロメーターになる。“花冷え”の甲子園はカード初戦が2点差でヤクルト、この日は阪神が1点差で逃げ切った。

山田 開幕から出遅れたチームは、その後で必死に巻き返しにかかるが、そのうちまた“ひずみ”がくるものだ。だからどのチームも開幕にいいスタートを切りたい。その点、阪神、ヤクルトは出足が良かったからこういった互角の戦いになっている。「打」ではヤクルトが一枚上、「投」は阪神が一枚上。先発が足りないヤクルトは少しリリーフの整備ができてきた。阪神はどの時期に勝ちパターンの「人選」「順番」が出来上がってくるかだ。

7回は岩崎が1死からオスナに四球を与えた時点で、9回にクリーンアップを迎える確率が高まった。8回は浜地でなく石井、9回は湯浅がなんとか封じた。

山田 今年の阪神はリリーフ勝負になるだろう。そうしながら守備力を上げていく。本来は湯浅がストッパーでなく8回に収まればいいが、そうもいかないようだ。この一戦で8回に投入されたのは石井だったが、リリーフに使えるコマがそろっているのは強みといえる。特に「8回」はカギを握っている。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

阪神対ヤクルト 阪神移籍後初勝利の大竹はウイニングボールを手に笑顔を見せる(撮影・前岡正明)
阪神対ヤクルト 阪神移籍後初勝利の大竹はウイニングボールを手に笑顔を見せる(撮影・前岡正明)