阪神が終盤にひっくり返し、“魔の横浜”から抜け出した。両軍の得点、失点はいずれも2アウトからだった。
梨田 横浜で勝つことができなかった阪神は、この1勝で吹っ切れたのではないだろうか。DeNAは交流戦明けに阪神に3連勝した6月下旬は怖さを漂わせたが、ここにきて大事な場面でミスは出るし、勝ちパターンも崩壊しているから厳しい状況に追い込まれた。阪神も勝つには勝ったが、これからの戦いを考えると反省点が見え隠れしていた。
阪神先発の村上は、1点リードの6回2死から3番宮崎に右前にはじき返された。続く牧には2ボールからの3球目を完璧にとらえられ、左越えの逆転2ランを浴びた。
梨田 宮崎を1-2に追い込んだ村上は、坂本のサインに2回ほど首を振ったようにみえた。そこで投じたのが外角へのストレートで、宮崎にうまく打たれた。村上の心理として1発を警戒したのか、制球するにはストレートが最優先と考えたのかはわからない。ただ失投でなかったにしても、あそこで選択する球種として、なぜストレートだったかがわからなかった。そして牧に落ちる球を打たれたのはまさに失投だった。
逆転した直後の8回裏には、3番手・加治屋が2死三塁から宮崎、牧に連続四球で交代を強いられた。たまらず島本投入で、満塁の場面で佐野を空振り三振に取った。
梨田 今後はもっと緊迫した、しびれるゲームが続くはずだ。この時点での勝負で、あれだけコントロールの良いの村上、また加治屋らの制球ミスはいただけない。島本の好リリーフ、大山、佐藤輝、木浪らの好守もあって助かったが、ここからは“1球”が命取りになる。【取材・構成=寺尾博和編集委員】




