初戦とは一変して、ソフトバンクの強さが目立った試合だった。先発は有原で、6イニングを投げて1失点。先発投手さえしっかりすれば、強力なリリーフ陣で逃げ切れるという典型的な勝ちパターンは健在だった。

立ち上がりさえ乗り切れば、やはりベテランの投球術は「さすが」と思わせるものを持っている。4回無死一塁では、安田を内角のチェンジアップで一塁ゴロ併殺。6回無死一塁では角中を内角のカットボールで空振り三振。エンドランがかかっていて、三振ゲッツーに打ち取った。勝負どころで内角変化球を甘くならないように投げられる技術がある。

そして圧巻なのが、リリーフ陣。有原の球数は6回までで72球だった。得点差は2点で、リリーフ陣に信頼がなければ、継投にはいけなかっただろう。藤井-松本裕-オスナの必勝リレーで無得点。1勝1敗のタイに戻した。

正直、今回のソフトバンクVSロッテ戦を見て、物足りなさを感じた。両チームとも先発を務める投手が駒不足で、この2試合で最長イニングを投げた先発が有原の6回。両チームとも中継ぎ陣がいいだけに、なぜこの中から先発投手を育てられないのか不思議で仕方ない。

もしかすると、投手の能力を「スピード」で測っているのではないか? 特にソフトバンクは現役ドラフトで阪神に移籍した大竹を代表するように、スピードがないと評価されにくいような気がしてならない。チームに速球派が多いと、どうしてもブルペンで見栄えがしない。「スピードを上げたい」というのは投手の本能であり、そこが評価の対象になるのであれば、スピードにこだわるのは当たり前だろう。

先発投手は、スピードよりコントロールとキレが大事。今試合の有原のピッチングを見れば明らかだろう。スピードを上げようとするとテークバックが大きくなり、どうしても体が開き、腕が振り遅れて制球力が二の次になりやすい。もともと球速のある投手が多いのだから、指導の重点は制球力に置くべき。そうすれば今いるリリーフ陣の中でも先発ができる投手が育つと思う。

オリックスの投手陣はリリーフだけでなく、先発陣も若い投手が育っている。その差が、ソフトバンクとロッテの差になっていると言っても過言ではないだろう。やはり野球という競技の主役は先発投手。もっと先発投手が投げ合う投手戦で、盛り上げてほしい。(日刊スポーツ評論家)

ロッテ対ソフトバンク ロッテに勝利し、ナインを迎えるソフトバンク有原(中央)と藤本監督(左)(撮影・鈴木みどり)
ロッテ対ソフトバンク ロッテに勝利し、ナインを迎えるソフトバンク有原(中央)と藤本監督(左)(撮影・鈴木みどり)