昨年、リーグ優勝を決めながら日本シリーズ進出を逃した巨人。

悔しい思いをしただけに、今年にかける意気込みは高いだろう。オフにも中日の守護神・マルティネスや、FAでソフトバンクから甲斐を獲得。この2人の実力は把握できるが、1番のカギを握るのが新外国人のキャベッジだと思っている。

紅白戦が始まっていたが、キャベッジがフリー打撃を室内練習場でやると聞いたので、そちらに向かった。動画などでチェックはしていたが、実際に生で見るのは初めて。「癖のない打ち方をする」というイメージがあったが、その通りのバッティングだった。

構えは極めてオーソドックス。長身だがスタンスは狭く、前方にある右足を少しだけ開き気味に構えていた。ステップはノーステップだったり、少しだけ上に上げたりしていた。外国人打者や右投げ左打ちの打者は極端に踏み込んで打ちにいくスタイルが多いが、ちょっとだけ踏み込む程度。これなら極端に打てないコースや緩急に弱そうなイメージはわかなかった。

室内練習だっただけに、どれぐらい飛距離が出るのかは分からなかったが、左の打撃投手に対しても広角に打てていた。それほど強振するタイプではないが、コンタクト能力はありそう。ホームランの出やすい東京ドームなら長打も期待できる。広島の2人の新外国人打者もよさそうに見えたが、ここまでのキャンプで見た新外国人の中では一番、安定感がありそうだった。

ただ、外国人選手というのは、能力以外にも日本の野球に適応できるなど、性格や学習能力も必要。練習態度も観察したが、特にプライドが高そうで、神経質そうな感じもなかった。そばにいた長野に聞いたところ「明るいし、変に神経質なところもありません。肩も強くて足も速いんですよ」と教えてくれた。もちろん、チームメートの話でマイナス面を指摘したりはしないだろうが、チームに溶け込んでいるようにも見えた。

むしろ一緒にフリー打撃をしていたヘルナンデスの方が気になった。こちらは極端に踏み込んで打つタイプ。昨年は5月終盤にチームに合流し、56試合で打率2割9分4厘、8本塁打をマーク。助っ人として機能したが、シーズン終盤に左手首を骨折する直前には厳しい攻め方をされ、苦戦しはじめたイメージがあった。あれだけ踏み込んで打つと、内角の厳しいコースや内側に切れ込んでくるカット系の変化球が厳しくなる。単純な長打力やコンタクト能力はあるが、今年は研究された分の対応力が試されるシーズンだと思う。

センターにヘルナンデス。レフトかファーストにキャベッジを固定できるようだと、岡本を入れたクリーンアップは強力。貧打解消につながる気配はあった。(日刊スポーツ評論家)