「スミマセン、日本の記者の方ですよね?」。昨年12月28日、台湾・台北で巨人陽岱鋼の入団会見を取材した後だった。
会場となったホテル近くのコーヒーチェーン店で、撮影した写真をパソコンで確認していると、見知らぬ男性に日本語で声を掛けられた。差し出された名刺には地元紙の「台北時報 羅志朋」と記されていた。「陽の加入はジャイアンツにとって大きいですか」「何番を打つのがいいと思いますか」など、矢継ぎ早に質問された。
羅記者は「陽は台湾でスーパースターなんです」と胸を張った。会見には約90人の報道陣が集まり、約40分間、台湾メディアが次々と質問を浴びせていた。「陽はかっこいいですし、CMにも出ています。ジャイアンツは台湾でも有名。ジャイアンツに入ってどうなるかは注目されています。今日の記者会見はとても大きな記事になると思いますね」と口調は熱かった。
話が一段落したところで「台湾では、巨人でいきなり活躍できると思っている人が多いのですか」と聞いてみた。「陽はスターですよ」と、オーバーに両手を広げられた。当たり前じゃないか-。故郷の英雄の成功を、信じて疑わない顔だった。【巨人担当 浜本卓也】



