プレミア12決勝、最後の打者を空振り三振に仕留めマウンドの山崎康晃の元へ駆け寄る会沢翼(2019年11月17日撮影)
プレミア12決勝、最後の打者を空振り三振に仕留めマウンドの山崎康晃の元へ駆け寄る会沢翼(2019年11月17日撮影)

侍ジャパンが世界一に輝いた「プレミア12」では、広島の3選手の活躍が光った。大会MVPを獲得した鈴木誠也外野手(25)を始め、攻守で貢献した菊池涼介内野手(29)、同大会全8試合中4試合でスタメンマスクをかぶり、17日韓国との決勝でフル出場した会沢翼捕手(31)が日本の勝利に大きく貢献した。

日本の正捕手格として奮闘した会沢について「さらに高い目標というか、さらに(存在が)でかくなったなという感じですね」と語る選手がいる。プロ3年目の広島坂倉将吾捕手(21)だ。20日打ち上げの宮崎・日南秋季キャンプでは、紅白戦7試合で21打数12安打、打率5割7分1厘と圧倒的な存在感を示した。

坂倉は17年3試合、18年は9試合だった出場機会を今季は51試合まで増やした。主に代打で起用され、打率2割3分、1本塁打、7打点。捕手登録ながら、持ち前の打撃力を生かすため、外野手も兼任。外野手で12試合に出場した一方で、捕手では3試合の出場にとどまった。

来季の目標について坂倉は「捕手として出ること。それに尽きると思います」と強いこだわりをみせる。広島の正捕手には「会沢」という大きな壁が立ちはだかる。会沢について坂倉は「投手のことを思って、いろいろ考えながらやられている。その中でもダメならダメでしっかり投手に言っているのも何回か見ましたし、自分も言わないといけないんだなと、勉強になります」と語った。

秋季キャンプでは捕手の練習に重点を置いたという。「僕としては守備の方でなんとかやりたい。アピールポイントは打撃になるんですけど、そこに守備も加わってくるような成績と自信をつけていきたい」。正捕手の座を勝ち取るべく歩みを続ける背番号61に注目していきたい。【広島担当 古財稜明】

広島坂倉将吾
広島坂倉将吾