プロ野球番記者コラム

埋もれる有望株…常勝軍団ソフトバンクのジレンマ

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム:CATCH!!>

ソフトバンクとなって15回目の新入団選手のお披露目の日となった。福岡市内のホテルで行われた記者会見にはドラフト1位佐藤ら、育成7選手を含む12人のニューフェースがホークスのユニホームに袖を通した。

ウエルカムパーティーで乾杯する、左からソフトバンク工藤監督、ドラフト1位佐藤、王球団会長(撮影・梅根麻紀)
ウエルカムパーティーで乾杯する、左からソフトバンク工藤監督、ドラフト1位佐藤、王球団会長(撮影・梅根麻紀)

日本シリーズ3連覇。堂々たる「常勝軍団」に成長したチームの門をたたく若鷹たちも、その表情は心なしか誇らしげであった。プロ野球は「弱肉強食」の世界。チームメートは「仲間」であり、最初の「敵」でもある。期待に胸膨らませながらも殺伐とした世界を自らの手で切り開かなければ光明はない。プロ野球選手の「宿命」である。

次代を担うであろう12人の若鷹に大きな期待を寄せる一方で、少しばかり複雑な心境にもなった。3年連続日本一のチームは「王者」でありながら、2年連続でリーグV逸の「敗者」でもある。工藤政権6年目の来季はズバリ「リーグ制覇&日本一」がチーム最大目標。新人補強はもちろんのこと、チーム編成はさらに貪欲だ。ヤクルトを退団したバレンティンの入団も秒読みでさらに選手層は厚みを増す。

千賀、甲斐、牧原、周東らの活躍で「育成のホークス」と呼ばれるが、岩盤のように分厚い選手層を突き破って1軍舞台で活躍するのは並大抵ではない。昨年は育成での再契約を打診された茶谷がロッテに移籍。今オフも3年目の長谷川宙が育成再契約を蹴ってヤクルト入りした。新天地を求める若手も少なくはない。層の厚さは、選手にとって出場機会が限りなく狭くなる悩ましさも秘めている。それを突破するのが「プロ」と言ってしまえばそれまでだが「常勝」の名の下で、このジレンマが年々増幅しているのも確かである。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

ソフトバンク新入団選手
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