新人合同自主トレでノックを受ける楽天ドラフト2位の黒川史陽
新人合同自主トレでノックを受ける楽天ドラフト2位の黒川史陽

らしさが出ているなと思った。楽天新人合同自主トレ2日目の1月12日。記事で読んだ、楽天ドラフト2位黒川史陽内野手(18=智弁和歌山)の言葉だ。

「ご飯を食べて、練習をしての最高の環境。自分にとって今が生きている中で一番幸せです」

常々口にしていた「プロ野球選手になる」夢をしっかりかなえた。背番号「24」をもらい、楽天のユニホームに袖を通し、この上ない環境にうれしい悲鳴を上げているようだった。高校時代に何回も取材をさせてもらっていた身として、こちらまでうれしくなった。

野球が大好きでストイックな人間だと思う。練習に対する姿勢、人間性。中谷仁監督(40)も一目置いていた。智弁和歌山では1年夏から5季連続で甲子園に出場。最後の夏は1番打者として勝負強い打撃で打線を引っ張った。3年時はキャプテンで、時には遠慮なくチームメートに厳しい言葉を掛けるなど、プレーでも背中でも先頭に立つリーダー性もあった。同校は「トラブルがある可能性が多い」という理由から、現代っ子? に珍しくツイッターなどのSNSは禁止。ただ、黒川はプロ入り後もアカウントは設けない予定というから驚いた。私生活でもストイックな部分は崩れない。

昨秋のドラフト前からある球団スカウトが言っていた。「(プロに入っても)黒川はやりよると思う。良い目をしとる」。この予言は的中すると思っている。【西日本アマ野球担当 望月千草】

智弁和歌山時代の黒川史陽
智弁和歌山時代の黒川史陽