毎晩定刻に寝て、毎朝定刻に起きる。規則正しい生活サイクルが理想的だと分かっていても、できない理由は人それぞれにある。“勤務時間”が日によって違う仕事に就いている場合はなおさらだ。

楽天早川隆久投手(23)はある悩みを抱えていた。「睡眠時間をどうしたらいいのかがすごい難しくて。夜に向けてコンディションをどうつくっていくかっていうのが」。大学時代まで、試合は昼間に行われるものだった。プロ入り後も前半戦は日曜日、デーゲームの先発が続いた。

ところが後半戦に入ると、平日ナイターのローテに変わった。「寝すぎたら寝すぎたで体が重い。普段通り8時間睡眠で朝7、8時に起きると、夕方にもう1回眠くなる。眠気が襲ってくる時間に試合ってどうなのかなと考えると、睡眠の時間帯が一番難しいです」。さすがに周りの先輩たちに、何時寝の何時起きですかとは聞けていない。

遠征に同行しながらのコンディショニングなど、手探りなことは他にもある。「1年目で慣れないことはたくさんありますけど、これを普通にしていかないといけない。こういう登板はこれから先もあるので」。14日のオリックス戦では8回途中まで1失点と好投し、後半戦初の白星をつかんだ。技術、精神力と並んで大事なのは自分の体を知ること。いい仕事を成す人は、自分と上手につきあっている。【鎌田良美】