阪神ドラフト3位の桐敷拓馬投手(23)が18日の広島戦(マツダスタジアム)でプロ初勝利を狙う。左腕はキャンプからアピールを続けて開幕ローテ入り。しかし、持ち味のまっすぐで押し切れず、4月15日に抹消。悔しい結果に終わった。

2軍では「全体の球のキレがない」ことを課題に挙げ、トレーニングを重ねた。体重を4キロ減らし、体を仕上げた。再びチャンスをもらった今月7日の広島戦(甲子園)で5回4安打1失点。味方の援護がなく、敗戦投手となったが、課題に向き合った成果を出した。金村投手コーチも「よかったですよ、本当に。全体的に見れば、全然合格点というか。いいものは見せてもらいました」と次回登板のチャンスへとアピールに成功した。

新潟医療福祉大の入学を機に離れた家族には、常々こう言われ続けてきた。「常に謙虚にいること」。野球がうまくいかないときも、楽しい時も常に周りの人に感謝の気持ちを忘れず、謙虚でいることはプロに入ってからも忘れていない。家族からの教えを胸に、経験値を上げた左腕が、敵地で勝ち星をつかみ取る。【阪神担当 三宅ひとみ】

7日広島戦に先発し5回を1失点と好投した阪神桐敷拓馬
7日広島戦に先発し5回を1失点と好投した阪神桐敷拓馬