<日本生命セ・パ交流戦:巨人0-2ソフトバンク>◇28日◇東京ドーム
東京ドームに響き渡る「サダハル」コールの大合唱に、ソフトバンク王球団会長は体でリズムを取っていた。巨人の球団創設90周年を記念し、企画された「王貞治DAY」。84歳になった大レジェンドの偉大さを思い起こさせた日だった。
言うまでもないが、王会長の足跡はすさまじい記録のオンパレードだ。通算868本塁打の「世界記録」は、令和となった今でも夢のまた夢の数字。今後、破られることは、個人的には不可能と思う。
「確かに、868本のホームランを打ったけどね。ボクが一番、胸を張れるのはホームラン数もあるけど、巨人の歴史の中でジャイアンツの選手として一番試合に出た、ということなんだよ」。ホークスの監督を退任した後だったか。王さんが巨人時代を振り返りながら話してくれたことを思い出した。出場試合数は2831。長嶋さんでも2186試合だから、600試合以上も多く「G戦士」として戦ってきたことは、王会長の最大の誇りなのだ。
今季、ソフトバンクは球団創設から20シーズン目を迎えた。王会長を恩師と慕う小久保新監督の誕生もあり、球団では「王イズム」の継承を打ち出し、後世に残すべく本格的なバイブル作成を進めている。技術論や勝負に対する考え方など、王会長の思いはいろいろあろう。だが、最も重要なのは「プロは試合に出続ける」という信念だろう。「主力になればなるほど、ファンの人たちは待っているんだよ」。この日のセレモニーを終え、王会長は両手を上げてスタンドのファンに応えていた。そう、巨人の背番号「1」はいつも、ファンの期待に応えていた。




