阪神藤川球児監督(44)の育成方針を垣間見た。交流戦が終わり、リーグ戦開幕まで阪神は3日間を甲子園での練習に費やした。練習中に、就任1年目の指揮官は報道陣に囲まれた中で、出場選手登録抹消中の木浪聖也内野手(31)に言及した。
木浪はオフから打法改造に励んだ。強い打球を求めて。4月上旬までは打率3割にも届いたが、そこから成績は下降カーブ。交流戦終了前の20日に出場選手登録を抹消。打率は1割9分3厘まで落ちていた。「今、木浪がファームにいってるのも、木浪はそこで感じることができる。彼は社会人までいって野球やった選手だから。なにくその気持ちがあるんだろうけど、残酷にも数字は残る」。
藤川監督にとっては無言のゲキだった。28日現在、開幕からの出場選手登録は登録51人、抹消51人。延べ102人に及ぶ。
「放っておくことですね。時代による教育の変化。選手をしかるのをできない時代。ファームに行ってもらうとか。環境に対しての変化でそれをつける。本人にそうしむけるようにするには環境を変えるのが一番。それが僕たちができる、受けた教育への恩返し。僕ら中間世代だから。上の人たちは、やってきたことを下に流す時代。僕はそれをしない時代。僕らの一回り上くらいは、受けたものを返す時代。今はすごく難しいと思うんですよ」。
昨季までの岡田監督時代より、藤川政権では入れ替えは倍増しているという。それは、現指揮官流のメッセージも含んでいた。
最後の厄年まっただ中。新聞記者として残された時間も多くない。後輩への技術の伝え方を考えさせられた。【阪神担当 伊東大介】




