野球手帳

全国に広まる還暦野球、オール仙台は福島と交流期待

野球に年齢は関係ない。宮城県内で活動する野球チーム「オール仙台」の入部資格はたった1つ。年齢が60歳以上ということだ。

野球を楽しむ還暦野球チーム「オール仙台」の選手たち(撮影・湯本勝大)
野球を楽しむ還暦野球チーム「オール仙台」の選手たち(撮影・湯本勝大)

所属選手は60人を超え、毎週日曜に練習や試合を行っている。個人の予定に合わせて参加は自由。のんびり、楽しく、野球を楽しむ。

実はこの還暦野球は全国各地に広まっている。宮城県内でも19チームが連盟に加盟。全国では461チームもある。毎年春と秋に県大会があり、成績を残すと全国大会の切符を得られる。毎年9月と10月にはセンバツ大会と全日本大会がある。高校球児さながらの「シニアの甲子園」だ。日本一を目指し、日々練習に励む。

「オール仙台」は仙台商野球部OBを中心に結成された。甲子園に春1度、夏3度出場した古豪だ。メンバーの中にはその甲子園経験者もいる。町田陽三さん(65)は、仙台商の三塁手で主将だった。「やっぱり野球が好きなんです」と少年のように笑った。現役時代のような軽快な動きは難しいが、白球を追う。

練習の拠点は宮城・岩沼市の岩沼海浜緑地野球場。11年の東日本大震災で津波の被害を受け、野球場を含む公園一帯が一時閉鎖された。17年、再整備されて野球場が復活。「趣味にも時間が割けるようになった。子どもたちが走り回れる場所ができたと喜びました」と顔をほころばせた。

震災から9年。14日には常磐線が全線復旧し、上野駅から岩沼駅までつながった。「福島のチームと試合がしたいですね」。電車がつながり、チームもつながる。県を越えた交流を期待していた。

チームは「還暦」と「古希」の2つにグループ分けされている。定年はない。町田さんは「体が動くうちは楽しみたい」と意気込んだ。野球は生涯スポーツ。情熱がまだ残っているのなら、再びバットを手にしてみるのはどうだろうか。【湯本勝大】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)

 野球をこよなく愛する日刊スポーツの記者が、その醍醐味、勝負の厳しさ、時には心が和むようなエピソードなど、さまざまな話題を届けます。

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