初出場の聖カタリナ大が新たな歴史を刻めるか。第74回全日本大学野球選手権が9日から神宮と東京ドームで開幕する。今春初めて四国地区大学リーグで優勝した聖カタリナ大が全国舞台に挑む。

同大学は18年に創部。森浩昭監督(64)は1部リーグに昇格した21年春から投手コーチとしてチームに加わった。23年春からは代行監督として1年間、選手と接して、24年から監督に就任。創部当初からは選手の自主性が変わった。

「勝って喜んで負けてしょうがないと全く学習がなかったのが、なんで? どこがダメだったのか? どこが良かったのか? と考えるようになった。最初はこっちから、『そこをやらないといつまでたっても変わらないぞ』ということで。勝てそうで勝てないときはうるさく指導した」

それでもコロナ禍を学生として経験した世代にはなかなか響かなかった。「反応ないし、聞いてないし。全員に話しても聞いてないですね(笑い)。個別に話さないと伝わらないところはある」と接し方にも変化をつけた。すると、徐々にチームにも指導が浸透。一方的に強制していたが、選手自らが率先して声出しをするなど、徐々に自主性が芽生えた。

森監督は現在のチームを「特徴がない」と笑うが、「勝ちにこだわるようになった」と勝利への思いが1つになった。岩川慎之介投手(4年=東温)と高橋圭祐投手(3年=西条)の投手2枚が奮起して結果に結びつけた。

創部から8年目での1部リーグ初制覇。全国切符もつかんだ。今大会ではまず全国初星を狙う。全日本大学選手権では同連盟代表は17年四国学院大以来、勝ちがなく、愛媛県勢では92年愛媛大が勝ったのが最後。指揮官も「そこは頑張りたい」と、愛媛勢33年ぶり1勝にこだわる。

初戦は大会2日目に神宮で西南学院大と対戦する。8日に行われた開会式では片岡尚哉主将(4年=必由館)が「神宮という舞台で野球ができることに感謝し、一戦必勝で戦い抜きます」と勝利を誓った。歴史をつくる今春の戦いはまだまだ続く。【林亮佑】