オリックス対阪神 8回裏オリックス2死満塁、藤川球児の暴投で三塁走者後藤が生還する(撮影・清水貴仁)
オリックス対阪神 8回裏オリックス2死満塁、藤川球児の暴投で三塁走者後藤が生還する(撮影・清水貴仁)

12球団中、2球団だけ交流戦の勝率ジャスト5割で迎えた阪神オリックスの関西対決だ。交流戦4カード目。5割以上を目指し、折り返しの意味でも重要な3連戦だ。そんな阪神にとって15日の第2戦が大きな意味を持つと見る。

今季の阪神、ここまで土曜日に弱い。11試合で2勝9敗とすべての曜日でもっとも勝率が悪い。同8日、日本ハムに負けたときに書いたことだ。もちろん、これといった理由はないはずだが阪神にとって「土曜は勝てない」というジンクスができつつあるのなら、もちろん、歓迎できない。

あれから1週間。また土曜日がやってきた。相手先発は山岡泰輔。今季ここまで5勝2敗、防御率3・46。真っ向勝負してくるプロらしい投手で阪神にとってはかなりの強敵だ。この日の試合前、その山岡にこのデータの話をしてみた。

「そうなんですか? それはボクにとって運がいいということですよね。ありがとうございます。でもウチも日曜に勝てていませんからね…」

山岡はニヤリと笑いながらそんな話をした。平然とこんなことを言うのもプロらしい。それはそうとしてオリックス、日曜の試合はここまで11試合で10敗1分け。1つも勝っていない。これもなかなかの数字である。逆に土曜はどうか。これは6勝3敗2分け。借金生活にあえぐオリックスにとってはかなりいい勝率だろう。

これは阪神、かなり不利か。そんな思いだが、ここで違う要素が加わる。15日はナイトゲームだ。関西地方ではカンテレ、それにサンテレビと地上波の放送局2社が生中継するというめずらしい状況だ。

球団関係者によると、テレビ局側の理由もあってナイターになったようだが、この時期、阪神にとってもオリックスにとっても土曜ナイターは異例のことだ。

阪神の土曜過去11試合はすべてデーゲーム。金曜のナイターからタイムテーブルが変わる、きつい曜日であるのは以前にも書いたが今回はナイターなので少なくともそこは違ってくる。

この土曜の試合を取れば、関西決戦、阪神が逆転で勝ち越しできる可能性は高くなると思う。1戦目は先発・西勇輝が白星を目前に8回に崩れての敗戦。阪神にとってはイヤな流れだろう。これを変えるには、やはり「土曜の勝利」が必要だ。そんなことを考えている。(敬称略)

オリックス対阪神 8回裏オリックス1死二、三塁、西勇輝の降板を告げる矢野耀大監督(撮影・清水貴仁)
オリックス対阪神 8回裏オリックス1死二、三塁、西勇輝の降板を告げる矢野耀大監督(撮影・清水貴仁)