連敗の憂さを晴らすためにススキノで遊んだ結果でもなかろうが、そもそも、最近の選手はそういうタイプも少なくなったけれど、とにかくまったりした試合だ。放った安打は4本。それでも勝てた阪神は、仙台、札幌と続いた遠征の最後を白星で飾った。
今季を象徴するのは四球の多さだ。それにしても、この日は特別。実に9つの四球、1死球の計10四死球をもらった。これは今季58試合目にして最多。もちろん日本ハム先発・北山亘基が5回途中で6四球を出すなど、相手投手陣の乱調に助けられたのは確かだ。
「今日のは、いつものとは違うと思いますね」。打撃コーチの今岡真訪もそう話した。きわどい球を見極める今季の“攻撃的四球”ではないということだ。それは、その通り。実際にその10四死球はすべて得点にはつながらなかった。「四球を選んで勝った」という感じでもない。スコアもサッカーのように「1-0」のままだった。
「どっかで1本出たら楽になるんやけど。まあ負けてる時、いうても、そんなに負けてないんやけど。バットも振れてないしなあ。追加点あったら楽やったけどな。そんなもんやろ、はっきり言うて」
虎番キャップたちを前にした指揮官・岡田彰布の談話もなんだか一人語りのようになってしまった。岡田が言うように勝ったとはいえ、打線が湿っているのも、また事実。
「やはり9連戦の疲れはありますよ。これは否定できない」。今岡はそうも言った。反対に言えば、だからこそ打線もいじって、四球も選んでというチーム一丸で戦っていくことが重要なのだろう。
「(今日は10四死球)あっそう。昨日は(四球が)ゼロやったやろ? せやから『選べ』言うたんや。ヒット打たれへんのんやったら言うて」
岡田はなんとも言えぬ表情で話した。それでも湯浅京己が意地を見せ、トレードに出した江越大賀ばかりが目立っていたところ、交換要員の渡辺諒も仕事をした。才木浩人も完全復活の気配を感じさせたし、いいところもあったかもしれない。
雨天中止の影響で3日ロッテ戦(甲子園)から9連戦になった日程が終了。結果は4勝4敗1分けの五分だ。試合後には地震にまでお見舞いされてドッキリした1日。「御の字やろ」という岡田の言葉には実感がこもっていた。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




