ヤクルトと最下位を争っている中日相手だから余計にそう思うのかと言えば失礼だが、2敗1分けの結果は相当、きつい。初戦にも書いたが、どちらが最下位付近をウロウロしているチームか、という感じだ。3試合とも阪神が先制したにもかかわらず逆転負け、ドロー、逆転負けに終わった。
この日は指揮官・岡田彰布の勝負が実を結ばなかった感じである。3回に逆転を許した先発・大竹耕太郎に打席が回った4回、2死一、二塁で代打・渡辺諒を送った。早い仕掛けだったが渡辺は遊ゴロ。そして目を覆ったのは2番手・伊藤将司の乱調である。
2-3の4回に登板したが連打、四球で満塁にした後、大野雄大に適時打を食らうなど4失点。阪神は最終的に4得点したので、この回がなければ…というのは「たられば」だが、とにかく一気に試合が決まってしまった。長期ロードに出た8月はこれで6勝9敗1分け。後半戦が始まったときの好調ぶりはどこへ行った、という感じである。
不安なのは投手が苦しくなってきたことだ。これで8月のチーム防御率は「3・56」となった。4月など実に「2・00」だったのに、通算防御率から見ても打たれているのは明白。夏場に投手が苦しくなるのは通例だが、それにしてもハッキリしている。失策が多いが形として投手を中心にした守りのチームである阪神にとって、これは厳しい。
だが、ここまで書いて、それほど悲観していない部分もある。それは阪神が若いチームだからだ。ベテランが多ければ安心感はあるが同時に見切りというか、諦めが早い傾向はある。残り試合数、ゲーム差を見て「これはダメだな」と口には出さないにしても感じる。プレーにもそれは出てくるものだ。
現状、阪神ナインがどう感じているかどうかは別にして、一生懸命さは伝わってくる。3安打で負けた初戦こそ「気迫がない」と書いたが、ここ2試合、打者に食らいつく雰囲気はあったと思う。大山悠輔のアーチはもちろん、8回の前川右京の適時二塁打など「まだまだやったるで」という気持ちが伝わってきた。中堅の原口文仁からも。
「何にもないで。え?」。虎番キャップたちの取材に岡田は口数少なかったが、もう次のことを考えているのだろう。週末の敵地・広島戦を前にどういう形をつくれるか。20日からのヤクルト3連戦の課題だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




