待ってろ藤嶋、高山! 第88回選抜高校野球(20日開幕、甲子園)に出場する八戸学院光星(青森)のエース桜井一樹投手(3年)が17日、中学時代の戦友に闘志を燃やした。群馬・高崎ボーイズ出身の桜井は中3の8月にボーイズリーグ選抜の「野茂JAPAN」に選ばれ、東邦(愛知)の藤嶋と、大阪桐蔭の高山とともに米国遠征を経験。今回のセンバツで2人と再会する機会を得た桜井は「あまり意識はしてない。やるならいい試合をできるようにしたい」と短い言葉にも力を込めた。

 普段から連絡を取り合うことはなかったが、追うべきライバルだった。藤嶋は1年の夏、高山は2年の春で先に甲子園を経験。チームとしては1年夏、2年春に甲子園に出場したが、桜井はスタンドの応援要員だった。この日の甲子園練習で念願のマウンドに上がり「他の球場にはないようなマウンド。実感ない。緊張より高ぶりの方が大きい」と振り返った。その後、甲子園練習の入れ違いでバスの中にいる高山を見つけた。話すことなく手を振ったら、窓越しに振り返してきた。

 午後は智弁和歌山との練習試合で全国レベルを痛感した。9回15被安打で7失点。「すごかった。高い球は全部持ってかれた。この経験を次に生かしたい」。開幕前に気を引き締め直すには十分だった。順当に勝ち進めば、準々決勝で藤嶋と、決勝で高山と激突する。「目標は全国制覇。1戦1戦投げていく」と強気に宣言した。