春秋通じて初出場の石岡一(茨城2位)が逆転で前橋(群馬4位)を破り、創立106年で悲願の1勝を飾った。3-4の6回、1死満塁から小仁所(こにしょ)祐太内野手(3年)が右越えに今大会1号の逆転満塁本塁打。今日22日の2回戦は、最速153キロ右腕の島孝明投手(3年)を擁する東海大市原望洋(千葉1位)に挑む。

 背番号3の左翼手が、歴史を塗り替えた。1点を追う6回、連続四球などで1死満塁。左打席に立った小仁所が、3球目の直球を振り抜いた。右翼席へ一直線に飛び込む高校通算4号の逆転満塁アーチ。「芯に当たって、行ったと思った。ケガをしたり、チャンスに弱いと言われてきたけど、野球をやってきてよかった」。公式戦初のホームラン球を、笑顔で握りしめた。

 数々の苦難を乗り越えた。今春の県大会は打撃不振でスタメン出場は初戦のみ。今大会2週間前に一塁から外野への転向を告げられた。「バウンドの捕球も得意じゃないので、守備に神経を使っていた。外野で打撃に集中できるようになった」。2回に不慣れな守備のミスで失点に絡んだが、バットで取り返した。

 1年夏には、中学時代から痛めていた右肘を手術した。復帰には半年以上かかった。昨夏は「背番号14で名前が新聞に載ったのに、最後に1人だけ外れた」。悔しさを味わい続けた。石岡一で捕手だった父浩さん(50)は「野球を続けられるかどうかと思った時期もあったけど、感動しました」と目を潤ませた。

 2回戦の相手は、昨秋の練習試合で0-8で大敗した東海大市原望洋。小仁所は「自分たちの力を試せる機会。またホームランを打ちたい」と雪辱を誓った。石岡一が、県外の強豪私学の壁も打ち破る。【鹿野雄太】