常葉学園橘(静岡1位)が、津田学園(三重2位)に5-4でサヨナラ勝ちし、決勝進出を決めた。9回裏2死一、二塁の場面で、県大会で打率1割4分2厘と不調だった4番の高沢誠二郎内野手(3年)が、中前適時打で試合を決めた。先発の望月健人(3年)が打球直撃で途中降板するなどしたが、眠れる4番が最後に結果を出した。
4-4の9回裏2死二塁、相手バッテリーは、2安打2打点と好調な3番山野祥太郎外野手(3年)を敬遠気味の四球で歩かせた。4番の高沢が燃えないわけがなかった。外角高めの直球をコンパクトに振り抜き、ゴロで二遊間を抜いた。苦しみ抜いてのサヨナラ勝ち。高沢を中心に歓喜の輪が広がり、仲間から手荒い祝福を浴びた。高沢は笑顔で言った。「あの場面は打つしかないと思っていた。打った瞬間、『もらったな』と思いました」。
県大会では不振で打率は1割台。前日20日の美濃加茂戦も無安打に抑え込まれていたが、小林正具監督(53)は高沢を4番に固定し続けた。「打てなくても守備などで頑張ってくれた。『夏のために』軸となる選手」と信頼を寄せるからだ。高沢も「ずっと代えずに使ってくれた小林先生のためにも打ちたかった」と振り返った。
連日の接戦での勝利は、チーム力向上の証しだ。先発望月が途中降板のアクシデントで、前日7回を投げた鈴木楓(2年)がリリーフ。公式戦初連投だったが3回2/3を2失点で持ちこたえた。3番手で登板のエース谷脇亮介(3年)も、強風による不運な被安打などで失点したが、自己最速144キロを記録した。
今日22日の決勝の相手は甲子園常連の県岐阜商。小林監督は「公式戦で(決勝まで)3試合、さらに県岐阜商さんのような名門と対戦できることは大きいです」と謙虚に言った。8年ぶり2度目の東海制覇は目の前だ。【鈴木正章】

