27日は青森、茨城、埼玉、群馬、福井、岐阜、鳥取、島根、徳島の9大会で決勝戦が行われる。

 注目は青森決勝。90、00年代の「黄金カード」が9年ぶりに実現した。青森山田は8年ぶり11度目、八戸学院光星は2年連続9度目の出場を目指す。

 2年連続の夏を狙う八戸学院光星が1歩リード。最速143キロ左腕の向井詩恩(3年)が春の東北大会で腰椎の疲労骨折から復帰。離脱期間を支えた本格派右腕福山優希(2年)との強力な2枚看板が完成した。秋春王者の青森山田は三上世視滝(せしる)投手(3年)が腰の故障から1年ぶりに復帰し、継投を確立。平沼、斉藤勇の両投手から抑えの三上につなぐパターンで勝ち上がった。

 埼玉大会決勝は26日から順延された。浦和学院と花咲徳栄は昨秋、今春に続く3度目の決勝顔合わせ。過去2戦はいずれも延長戦で浦和学院がサヨナラ勝ちしている。

 4年ぶり13度目の頂点を狙う浦和学院の2年生4番、蛭間拓哉外野手は初戦の2回戦から3試合連続の4本塁打を放つなど好調。5回戦、準決勝と2度のサヨナラ勝ちを決めており勝負強さもある。

 一方、3年連続5度目の甲子園を目指す花咲徳栄は、投打にプロ注目の軸を擁する。最速149キロ右腕・清水達也投手(3年)は今夏まだ完投がなく、余裕を持った状態で決勝に臨む。スラッガー西川愛也外野手(3年)は今大会、ランニング本塁打2本を含む計4本塁打をマーク。16日夜にはユニホームが何者かに盗まれた可能性が浮上し、警察に被害届を提出する事態にもなるほど、西川の注目度は高い。