第91回センバツ高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)に初出場する札幌大谷が15日、鹿児島1次合宿に出発した。

昨秋、札幌地区予選から明治神宮大会までチーム最多47回1/3を投げ自責5、防御率0・95とチーム一の安定感を誇る太田流星投手(2年)は、1月から新球シンカーに挑戦中。合宿でのテーマについて「まだ完成形ではないので、打者相手にたくさん投げて、センバツで使えるよう精度を上げたい」と意気込んだ。

明治神宮大会準決勝、筑陽学園戦ではカーブ、スライダーにシュートを織り交ぜ、9回無死まで無安打無失点と好投した。センバツに向け「研究されると思うので、もっと変化球に幅をつけたかった」と年明けから新球に着手。潮崎哲也氏(元西武)、高津臣吾氏(元ヤクルト)ら“達人”の動画を見て「握り方もまねしたが曲がらなかったので、独自で曲がりやすい握りを考えた。変化には、ある程度手応えが出てきた」と口にした。

元ヤクルト捕手で、高津氏をリードして4度日本一に導いた古田敦也氏の配球理論も研究。シンカーを右打者の外角低めに落とし、ボールからストライクゾーンに入れる。当てられても内野ゴロに打ち取るイメージで、室内練習場で打者を立たせて試投したが精度はまだ甘い。「狙って決められるようになるまで制球力を上げたい」。約3カ月ぶりとなる土のグラウンドでしっかり投げ込み、魔球に磨きを掛ける。【永野高輔】