プロ注目の最速153キロ右腕、創志学園の西純矢投手(3年)が、ダブルヘッダー2試合目の九州国際大付戦にも先発し、1試合目同様、5回を3安打無失点に抑えた。

この試合の最速は145キロながらコーナーに投げ分け、変化球のキレも1試合目よりさえていた。3回と5回に2度、走者を三塁に置きながら得点を許さなかった。「強打者がそろっている打線だったので絶対に点は取られないという強い気持ちで臨みました」とその言葉を実践した。

1日2試合に先発し、計10イニングで6安打無失点。143球を投げ「スタミナ強化にも取り組んできたので結果が出て良かった」とニッコリ。大船渡・佐々木朗希投手(3年)が最速163キロを出しているが「自分はもう153キロが出たんでスピードはこだわらず、点を取られない勝てる投手を目指します」と胸を張った。

ネット裏には数球団のスカウトが見守った。ソフトバンクの山崎スカウトは「2試合目の方が無駄な力がなく、よかった。1日2試合先発という難しい登板ながらしっかり結果を出したのはいい」と絶賛。巨人の渡辺スカウトも「ドラフト上位指名候補として見ている。今日はややセーブして投げていたが評価は変わらない」と話した。

「去年の甲子園は力んで自分を見失った。今年はどの球でも自分の投球ができるようになりたい」。昨夏甲子園から成長した姿を最後の夏に見せるつもりだ。【浦田由紀夫】