山村学園(埼玉3位)が2回戦の習志野戦に続き、今春センバツ出場の国士舘(東京1位)を破って準決勝に進出した。先発全員の12安打。強豪を連破し、初出場初優勝へ向け波に乗る。東海大相模(神奈川1位)東海大菅生(東京1位)専大松戸(千葉2位)も準決勝に進んだ。

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強豪を次々と倒し、山村学園の勢いは止まらない。3回、3四球に4本の長短打で5点を挙げ。、国士舘の先発、岩瀬を引きずり降ろした。6回にも6本の長短打でつなぎ5点。エース白須も攻略した。バットを短く持ち、甘い球がきたらコンパクトに振り抜く。ベースに近づき、左打者は長くボールを見て、右バッターは内角のボールを捉える。その徹底が、ビッグイニングにつながった。

岡野泰崇監督(42)は「バットが振れている。冬の練習の成果が出ている」と笑顔を見せた。冬は毎日、紅白戦を行い、実戦感覚を養った。トータルで打者は約100打席、投手は約100イニング近く投げる中で、選手間に競争心が生まれ、自信をつけてきた。

山村学園は1922年(大11)創設の女子校で、2008年に共学になると同時に野球部も創部。15年の秋季県大会でベスト8進出を果たすと、以後、県内では常に上位に名を連ねる。17年夏の県大会でベスト4進出を果たした、が甲子園出場はなし。岡野監督は「関東大会で優勝して、令和は山村学園の年にしたい」と躍進を誓った。【保坂淑子】