東海大菅生が、東海大相模に敗れ、23年ぶり2回目の優勝を逃した。

コースを丁寧に投げ込んでくる東海大相模投手陣の球を打ちあぐね、7本の安打はすべて短打。チャンスで1本が出ず、残塁は15と最後まで流れを引き寄せられなかった。

チームで唯一、2安打を放った成瀬脩人内野手(3年)は「関東で一番強いのが菅生だと証明したかったんですが…」と悔やんだ。

昨秋、東京都大会で準優勝しながらセンバツ出場を逃し、チームの目標を臥薪嘗胆(がしんしょうたん)と掲げ、練習を積んできた。成瀬は「決勝で勝ちきらないとダメ。夏に向けて、甲子園優勝を目指します」と前を向いた。

若林弘泰監督(53)は「夏、勝ち抜くための収穫と課題ができた試合でした」と振り返った。

エース中村晃太朗投手(3年)を温存し、5人の投手で継投した。2番手で登板した杉浦敦基投手(2年)は、公式戦初登板ながら3回を3安打1失点。「皆、そこそこ投げられたのが収穫。あとは打撃が課題ですね」と若林監督。中村は今大会3試合に登板し無失点。夏の西東京大会を勝ち抜くため、2番手、3番手投手の成長が急務だった中で、手応えをつかんだ。あとは、好機での1本と、長打力。流れを引き寄せる打撃が選手たちの課題だ。

センバツ出場を逃した悔しさを糧に、成長を続ける東海大菅生。成瀬は「夏、勝たないと意味がない。僕たちの目標は、甲子園優勝です」と闘志を燃やした。