創部100周年の札幌工が延長10回に勝ち越し、夏は16年以来3年ぶりに初戦突破した。

10回1死二、三塁、7番柿崎太志右翼手(3年)の二ゴロの間に三塁走者の本田晃稔一塁手(2年)が勝ち越しの生還を果たし、その後も、相手失策と犠飛で2点を追加して突き放した。

大正、昭和、平成、令和の4時代で勝利。主将の今川天馬遊撃手(3年)は「まずは1勝できて良かった。100周年の節目に道大会に出て、OBの方々にいい報告をしたい」と25年ぶりの南北海道大会進出を見据えた。

会場の野幌総合運動公園付近では6月中旬からヒグマの目撃情報が続いていたが、試合は予定通り実施された。

15、16日に同じ公園内で実施予定だったホッケーの全国高校総体北海道予選は1週間延期。道高野連札幌地区事務局でも状況を確認していたが22日の会場準備の際、野幌総合運動公園管理事務所から球場の使用制限はなかったため、実施の判断を下した。

道高野連札幌地区事務局の野幌会場担当、札幌東・池田賢監督(51)は「ここが別会場になると、日程や会場を変えたりしないといけなかった。まずは予定通り行えて良かった」と話した。

札幌工の佐藤友貴監督(43)は「ヒグマのニュースが出てから、少し気にはなりましたが、高野連で実施できると判断した結果なので、あとは試合に向けて、準備するだけでした」と話した。

◆札幌工 1916年(大5)10月に北海道庁立札幌工芸高校として開校した全日制・定時制併置の工業高校。全日制は機械科、電気科、建築科、土木科の4学科、定時制は機械科、電気科、建築科の3学科があり、校訓は「重厚堅実」。野球部は1919年(大8)創部で、今季は佐藤友貴監督、高木健司部長、部員数41人。