壮絶な投手戦となった4回戦は霞ケ浦に軍配が上がった。0-0で迎えた10回、2死二塁から山本雄大外野手(2年)の中越え適時打でサヨナラ勝ちを決めた。

投げては、プロ12球団が注目する最速148キロ右腕鈴木寛人投手(3年)が、10回9安打12三振4四球で165球で完封した。鈴木は「スライダーは良かったが、フォークが決まらなかった。60点」と試合を振り返った。ヤクルト丸山泰嗣スカウトは「角度と球の強さが魅力」と評価した。

完投しながら惜敗したAシード藤代の中山航投手(3年)は「成長したところを見せられた。悔いはありません」と肩を落とした。

茨城大会屈指の好カードと呼ばれたこの1戦には、早朝5時台から観客の列ができ始め、試合開始前にはスタンドは埋め尽くされた。藤代の思いも背負う霞ケ浦は、22日に石岡一と対戦する。【倉田祥太】