17安打12得点の猛打で奈良大付(奈良2位)が、近江(滋賀1位)を下した。

2回に先制点こそ奪われたが、その裏の3回2死一、二塁から4番山本陸捕手(2年)の中越え適時二塁打などで2点を返し、すかさず逆転。5回には2死から本塁打など8連打で一挙7得点。終盤に追い上げられたが、大量リードを守りきった。

就任16年目の田中一訓監督(46)は「いつもは上位しか打たないんですけど、今日は下位も打って打線がつながってくれた。もう少し投手が粘ってくれるかと思ったんですが、それが課題です」と振り返り、15安打された投手陣に注文を付けた。

新チーム発足後は基礎を徹底。指揮官は「バットを強く振ってストライクを必ず打つ。低い打球を打つ、フライを少なくしようとしてきた」。練習終わりに500回から1000回の素振りを追加するなど、打撃の基本を見直してきた。「つまらないけれど、基礎スイングをどれだけ頑張れるか。前に甲子園に出たときより打てます」とこの日猛打を見せた打力には指揮官も太鼓判を押す。

次戦は報徳学園(兵庫1位)-天理(奈良3位)の勝者と戦う。勝てば5年ぶりのセンバツ出場へ近づく一戦だけに、負けられない戦いになる。