ロッテ入りした大先輩の背中を追う。クラーク仙台(宮城)が8日、仙台市内で入学式を行い、強豪の女子硬式野球部への入部を希望する新入生13人が制服姿で初めて顔を合わせた。式典は新型コロナウイルス感染拡大防止の措置で規模を縮小し、出席者は新入生と同校関係者に限られたが、岩手・大船渡市出身の今野さくら内野手(1年)が新入生を代表してあいさつ。「日本一になるため、挑み続ける高校生活を送りたい。3年間、同じ目標を持つ仲間たちと努力していきたい」と決意表明した。

今野は小学3年の時に猪川野球クラブで野球を始めた。同チームには当時6年生のロッテ佐々木朗希投手(18)が在籍しており、「当時から背が高くて、球も速かった。大船渡高校を(夏の)県大会決勝に導いた素晴らしい先輩だと思います」。昨春の沿岸南地区予選では兄響さん(大船渡3年)と同じ応援席で声をからし、夏の岩手大会は友人と球場を訪れ、雄姿を目に焼き付けた。

伯父も大船渡野球部OBで、センバツ4強入りなど84年春夏連続出場メンバーの今野克久さん。「伯父さんは甲子園の舞台を経験している。自分も全国の舞台で堂々とプレーできる選手になりたい」と言葉に力を込めた。同ウイルスの影響により、練習や選手の生活にも支障をきたす日々だが、新入生を加えた総勢38人で一致団結し、苦境を乗り越える。【相沢孔志】

▽西條珠奏(じゅな)外野手(1年=中学女子軟式野球チームの宮城デイジーズで、現エース小野寺佳と庄司主将=ともに3年=とプレー、写真は東北題字)「憧れの先輩ともう1度野球ができることがうれしい。練習から集中して頑張っていきたい」