昌平が細田学園を破り、春夏秋通じて初の優勝を決めた。

1回1死二塁で、3番吉野創士外野手(2年)が左越えに高校通算36号となる2ランを放って先制した。「直球待ちで変化球に対応できた」と内角低めのスライダーを振り抜き、チームを勢いづけた。細田学園に追い上げられるも、突き放し、同点にされることなく逃げ切った。

強豪ひしめく埼玉で優勝して関東大会に進む。「すごい投手がたくさんいる」と目を輝かせた。対戦したい投手は東海大相模の石田隼都投手(2年)。1年夏から甲子園を経験している投手に「テンポが早いと聞いているのでどれだけついていけるか」と闘志を燃やしていた。

サッカーやラグビー、バスケットボール、陸上など、昌平の他の部活は全国大会を経験するスポーツ強豪校。初の埼玉制覇に黒坂洋介監督(45)は「残りは野球部だけだったのでホッとしています」と安堵(あんど)した。関東大会でも上位に食い込めば、初のセンバツ出場も見えてくる。指揮官は「(センバツ選考目安の)ベスト4は1つの目標だが、出る以上優勝を狙って、神宮大会に出るという気持ちで臨みたいです」と意気込んだ。