うれしい初完封だ。日本学園のエース左腕・浅井颯斗投手(2年)が散発4安打、練習試合を含めても初めてとなる完封で勝利に貢献した。

3回には先頭に二塁打を許し、ピンチを招くも、後続を2つの三振と右飛で打ち取った。6回以降は安打や四死球などで毎回走者を背負うも、打者の打ち気をそらすスローカーブで翻弄(ほんろう)し、三塁を踏ませなかった。

浅井は「変化球と真っすぐで低めを丁寧に突くピッチングが持ち味。今日はそれができた。90~100点の出来です」と笑顔を見せた。

170センチの身体全体を使ったダイナミックなフォームで、制球力を武器にする技巧派左腕。自粛期間の自主トレで大きく成長した。週4回、公園で2つ上の兄とキャッチボール。感覚の維持に努めた。体重は食トレを重ねて58キロから61キロに増量した。直球の威力が上がり、元々得意としていたスローカーブがより生きるようになった。それまでなかなかとれなかったという三振も増え、この日は8つ。投球の幅を大きく広げた。

次戦は東亜学園が相手だ。昨秋も対戦しており、4-3で勝利した。浅井は「先輩たちを越えるためにも、勝って通過点にしていきたい」と意気込んだ。