今年初出場の光英VERITASが延長戦を制した。3-3で迎えた延長12回1死一塁から7連打で6点を勝ち越し。今春から共学になり、野球部も創部されたばかりの1年生チームが初陣を飾った。
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1年生24人は、初の公式戦で“野球の楽しさ”を体現した。同点の延長12回。「最後まで楽しもう」と声を掛け合い、笑顔を絶やさなかった。1死一塁から、一気呵成(かせい)の7連打。この回6点を挙げ、初戦突破を決めた。
課題は、終盤の集中力だった。メンバーは入学したばかりの1年生のみ。中学野球は7イニング制のため、4月からの練習試合では7回以降の経験不足が露骨に表れた。3勝20敗…。それでも「失うものはない」と開き直った効果か、この日は延長に入っても集中力は切れず。舘野文彦監督(61)は「延長戦は想定外だった」と言ったが、逆に集中力は高まっていた。主将の小菅竜樹内野手(1年)は「全員で戦った結果。今、野球が楽しいです」と胸を張った。
これまで県内の公立校で指揮を執ってきた舘野監督は「情熱は熟した。魅力ある高校野球を作り、野球人口を増やしたい」と、光英VERITASの監督を引き受けた。野球の楽しさを教えたいと、新たな指導法を模索。長髪OKで、練習用のTシャツやユニホームも「オシャレに」デザインした。練習時間は「追い込まない。心と体のストレスをなくし、野球ができる喜びを感じてほしい」とわずか1時間30分。練習メニューも選手が作成し、形に縛られず自主性を尊重する。
創部直後の4月、選手に与えたテーマは「全員が主将のつもりで3年間やりなさい」だった。先輩がいない1年生だけで、1からチームを作る。小菅は「同級生だから何でも言い合える楽しさがある」と言う。アップの方法、声の出し方も中学で経験した方法を持ち寄った。1から作る楽しさに、選手たちの目は生き生きと輝いた。
舘野監督は延長を制しての初白星に「ここまでやるとは思わなかった。この先、何代も伝えていくべき勝ち方でしたね」と笑った。新たな歴史の幕は、笑顔満開、最高の形で切られた。【保坂淑子】
◆光英VERITAS 1983年(昭58)に聖徳大付を開校。10年に聖徳大付女子に改称。私学の女子校だったが、21年春、男女共学になるとともに、現校名に再度改称。野球部も創部した。普通科と音楽科があり、生徒数は362人、うち女子315人(今年5月現在)。野球部員は24人で、女子マネジャー2人。VERITASは、ラテン語で「真理こそ最上なり」という意味。所在地は千葉県松戸市。主な卒業生にプロゴルファーの木村彩子がいる。

