履正社が序盤の猛攻で格の違いを見せつけ、近畿大会進出を決めた。1回、1点を先制直後の一、三塁で橘高純平内野手(2年)が左中間に2点適時二塁打で加点し、3点を奪った。2回に2点を刻み、3回も2得点。一方的な展開に持ち込んだ。4回は1死一塁で橘高が右中間フェンス直撃の適時三塁打を放ち、188センチの長身で仁王立ちだ。5回コールド勝ちで16日開幕の近畿大会に出場する。

1年前の悪夢を消した。20年10月4日。同じ3位決定戦で公立校の山田に1-2の逆転負けを喫し、センバツ出場を逃していた。今夏も府4強だった。19年夏の甲子園を優勝した名門校にとって苦闘の始まりだった。この日、2回に右翼へ本塁打を放った主将の小西柚生外野手(2年)は「ベンチで見ていました。悔しかった。自分たちの代はこういう試合をしたくない」と1年前を振り返った。

岡田龍生監督(60)は来年3月限りで退任し、4月から母校の東洋大姫路(兵庫)の監督に招へいされる。名門校に育て上げた同監督にとっても、履正社での最後の花道だ。近畿大会では母校と対戦の可能性もある。「なんとも言えない。1回対戦したことがある。あのときは(監督が)藤田さんではなかった。お互い(センバツ圏内の)ベスト4。気が楽でした」と苦笑いした。

ナインは闘志満々だ。先発の今仲巧投手(1年)は「岡田先生はラストの大会。負けたら終わり。センバツで履正社は1回も優勝していない。絶対に優勝して恩返ししたい」と語気を強めた。橘高も「自分は1回も(甲子園に)足を踏み入れていない。甲子園で優勝するのが目標」と気合を込めた。トラウマを振り払い、全国の晴れ舞台を目指す。