青森山田(青森1位)が八戸学院光星(青森2位)との青森対決を3-0で制し、8年ぶり2度目の秋の東北王者に輝いた。桜田朔投手(2年)が、自身初のノーヒットノーランを達成。5、6回から記録が脳裏にちらついたが「意識はしないようにしていました」。女房役の橋場公祐主将(2年)が、丁寧なリードと声かけで、桜田の良さを最大限に引き出すとともに、最後の打者の捕邪飛をしっかり捕球、優勝をつかみとった。
2人は21年夏、東北の中学球界に初の日本一を刻んだ青森山田リトルシニアの優勝バッテリーだ。橋場は試合を振り返って、「(桜田は)1球1球、決め球になる球を持っている。一番近くで取っている自分が、バッターの反応を見ながら、引き出してあげられたのかなと思います」。中学から支えてきた相棒の1球1球を、しっかりと受け止めた。中にはワンバウンドする球もあったが、「自分が止めてあげないと、ピッチャーは思いっきり腕を振れない」と橋場。体を張って止め、桜田の偉業をアシストした。
初戦の羽黒戦では延長13回タイブレークの激闘を制した。準々決勝では山形1位の鶴岡東を5-1で退け、準決勝では岩手1位の一関学院をエース右腕・関浩一郎投手(2年)が2安打完封。決勝では桜田がノーノーと、投手力、粘り、勝負強さ、どれをとっても東北王者にふさわしかった。橋場は「7、8月の成果が優勝につながった。これから先の大会に向けて、とても自信になりました。『まだまだやっていくぞ』という明るい材料になった」。16年以来8年ぶりとなる24年センバツ出場へ、道は明るく照らされている。【濱本神威】
◆センバツ選考展望 来春のセンバツは東北の「一般選考枠」が3校。東北大会で8年ぶり2度目の優勝を果たした青森山田の選出は確実。青森勢対決の決勝で八戸学院光星は0-3のノーノー負けを喫したが、準々決勝の日大山形戦で7回コールド、準決勝の学法石川(福島3位)戦で1安打完封勝利など、今夏甲子園8強の名に恥じぬ戦いぶりで準優勝。5年ぶりのセンバツ出場は当確と言える。
3校目は4強入りした一関学院(岩手1位)と学法石川の一騎打ちとなる公算が大きい。東北大会では3位決定戦がなく、準決勝での「負け方」がポイントになるが、一関学院は2安打無得点、学法石川は1安打無得点と大差ない。勝ち上がりを見ると、一関学院は光南(福島2位)、秋田修英(秋田2位)への2勝。学法石川は盛岡中央(岩手3位)、聖和学園(宮城1位)、金足農(秋田1位)への3勝。県3位代表ながら、1位代表2校を含む3勝を挙げた学法石川がやや優勢か。一関学院は08年に希望枠として選出されており、選ばれれば16年ぶり。学法石川は選ばれれば、91年以来33年ぶりの選出となる。
全国で2校の「21世紀枠」には、東北推薦校として仙台一(宮城)が選出される可能性が高い。県内屈指の進学校で130年以上の歴史がある。今秋県大会は3位決定戦で、仙台育英を2-1で下した東陵に5-3で勝利し17年ぶりの東北大会出場を決めた。東北大会では準優勝した八戸学院光星に2-5で敗れたが、同カードで2-12の5回コールド負けを喫した今春の東北大会から大きく成長したことを証明している。
また、11月15日に開幕する明治神宮大会で青森山田が優勝した場合は「神宮大会枠」として東北に1枠増え、東北勢は最大で5チームがセンバツに出場することになる。

