プロのスカウトが大注目しただろう。アジア選手権を控える高校日本代表の壮行試合として、大学日本代表が胸を貸した試合だった。
やはり木製に慣れている大学生とは力量差があり、実力を見極めるのは難しくなったが、私なりに目についた選手を挙げてみたい。
高校ジャパンで挙げるなら、投手では中崎、藤田、今朝丸の3選手。先発した中崎は大学生を相手に3回を1失点だが、外野手のまずいプレーがなければ無失点だった。投球フォームにクセがなく、順調に良くなっていきそうなタイプ。もう少し体に力がついてスピードが上がれば、楽しみな左腕だと思う。
同じ左腕でも、スケールの大きさでいえば4番手でリリーフした藤田が目を引いた。7回に3失点。ややストライクゾーンの狭さに戸惑ったようだが、198センチの上背から投げ下ろす150キロの真っすぐは威力があった。高校生投手の中で唯一の無失点で2イニングを投げた今朝丸も、うわさ通りの投球で、本格派右腕として将来性は抜群だった。
大学生の投手がよく、高校生野手の評価は難しいが、宇野、高山、石塚、箱山の4選手は光るものがあった。甲子園でも木製バットを使っていた宇野は、大学投手のスピードに戸惑ったように見え、ややバットが外側から出てきて本来の力は発揮できなかったが、センスのよさは感じた。石塚もドーンと打ちにいくため、上半身と下半身の「割り」がないが、最終打席には右中間への二塁打。詰まりながらも打球を押し込んでいけるパワーは魅力がある。2安打した高山はミート力が高そうだし、1安打の箱山も、木製に対応できそうなスイングをしていた。ポジションもキャッチャーで、スカウトの評価も高いだろう。
大学生で実力が飛び抜けていそうなのは、西川だろう。スイングの力もあるし、ミート力もある。即戦力の外野手として評価が高いのもうなずける。高校生が相手だが、大学生で登板した投手はみんなレベルが高かった。
最後に感じたので付け加えておくが、高校日本代表の外野守備は送球を見直した方がいい。高い送球が多く、打者走者に余計な進塁を許したプレーが2度もあった。慣れないナイターで風も強く、守りにくかったのは理解できるが、低く投げなければいけない送球は、明日からでも修正できる。アジア選手権を制し、日本野球のレベルの高さを証明してもらいたい。(日刊スポーツ評論家)

