待ちに待ったドラフトの日。健大高崎(群馬)・石垣元気投手(3年)は「楽しみしかないです」と今か今かと胸を高鳴らせて待ち続けた。最速158キロの本格派。スピードボールを操り、最後の夏はさらに鋭く落ちるフォークが加わった。高校生では前に飛ばすことすら至難の業。疑いなくドラフト1位の超高校級だ。
今春のセンバツでは甲子園4強に輝き、高校生の甲子園最速タイの155キロをマーク。球速表示が出るたびにスタンドがドッと沸いたのは記憶に新しい。
迎えた今夏。優勝候補に名を連ねながら、前回大会優勝の京都国際に敗れ初戦敗退。3点を負う7回から2回無失点の好投を見せた石垣だが、勝ちには結びつかず最後の夏はあっという間に終わりを告げた。涙は見せず、甲子園の土も拾わず。望んだ結果ではなかったが「本当に2年半やりきった。自分自身がやってきたことは間違いではありませんでした」と前を向く姿が印象的だった。
大会後に沖縄で開催されたU18W杯では抑えを担い準優勝に貢献。野球人生で初めて日の丸を背負い「世界を相手に自分の力がどれだけ通用するかを試せたのがよかったです。四死球が多かったので改善しないといけないと思いました」と次のステージに上がる上で課題も見つかった。
プロ志望届を提出してからはメジャーも含めた日米球団と面談を重ねた。もちろんメジャーを夢見る気持ちはあるが、あくまで「将来的に」と考えた。国内で勝負する。決めたからには来るドラフト譲れないし、譲りたくない。色紙に記した「ドラ1(=ドラフト1位)」。力強い文字には18歳の強い覚悟がにじんでいた。【平山連】

