第108回全国高校野球選手権(8月5日開幕、甲子園)出場を懸け、7日の青森大会を皮切りに、東北各地で熱戦が繰り広げられる。東北6県版では各県の注目校や選手を紹介する。10年ぶり夏の甲子園出場を目指す東北(宮城)は、継投策が武器の1つだ。豊富な投手陣をリードする荒川陽希捕手(3年)が、女房役としてのこだわりや、最後の夏に懸ける思いを語った。

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名門・東北は2季連続の甲子園を目指す。豊富な投手陣をけん引する上で、女房役の荒川は最善の準備を忘れない。「1球ごとのフィードバックや、悪いものは悪いというようにしています」とブルペンから妥協しない。「(ボール)半個のズレで勝敗を分けることもあると思うので、決めきれるまでしつこく、求めるようにしています」と話す。

普段からのコミュニケーションも欠かさない。ブルペンで投球練習をした日は、LINEで「どういう意識だったのか」「次はこういう意識でいこう」など、練習後もバッテリー間でのすりあわせを行う。さらに、「ピッチャーの悪い癖や調子に応じた特徴など、情報不足にならないように試合の直前まで話すようにしています」と、一人一人の投手の特徴を頭にたたき込み、リードをする。

チーム生粋の努力家。「みんながやっていない時にやろう」と、自主練習を欠かさない。朝は点呼が終わるとすぐにグラウンドへと向かう。その後、午後の練習を終え、食事を終えると、再びバットを握る。最後の1人になるまで振り続ける。原動力はこれまでの野球人生にあった。「自分の思ったようにいったことがなくて。最後くらいは自分の思ったように打ったり、守ったりして、自分のおかげでチームを勝たせたと言えるくらいの活躍をしたいです」と力を込めた。

元々はサッカー少年。FWとしてトップを担う点取り屋だった。その後、幼なじみの誘いで小4から野球を始め、高校野球の集大成を迎えた。「日本一」で締めくくるため、最後の夏に全てを懸ける。【木村有優】