大会史上初の4連覇を目指す花巻東が久慈をサヨナラで下し、準決勝進出を決めた。

1-1の同点の9回2死一二塁。打席には粒来琉雲(つぶらい・りゅう)内野手(3年)。力む粒来に、古城大翔主将(3年)が伝令にかけつけた。「『次、赤間だから気楽に打ってこい』の声に静かにボールを待つことができた」。直球を捉えた打球は中前へ。サヨナラのランナーが帰塁し、喜びを爆発させながら歓喜の輪にかけよった。

自分らしさを伸ばしてきた。主軸の赤間・古城・萬谷は入学当初から粒来にとって別格の存在だった。その中でも並べるよう、以前から強みだった出塁率を生かそうとした。目標としたのは1学年上で主に2番を担っていた佐藤謙成外野手(武蔵大1年)。「次の2番の役割を担うのは自分(粒来)だと声もいただいて、つなぐためにはどうすればいいか親身になって教えてくれた」と磨いてきた長所を、勝負どころでも発揮した。

久慈出身の粒来。相手の久慈には小中でチームメイトだった仲間がスタメンに名を連ねていた。「勝たせていただいたので、久慈を代表して、岩手を代表して、(仲間の)悔しさの分まで、甲子園ではつらつとしたプレーをみせていきたい」。思いを背負って頂点まで上り詰める。【高橋香奈】